2006年05月10日

収納と生活

収納に関する建築主さんからの要望に最も多いのは「たくさん欲しいのです」というのものです。
あまりにも漠然としすぎていてどう受け止めていいものやら迷ってプランに具体的にどう配置して良いものやら困ることが多いため、まずはホームページ住まい方サーチからいただいた資料を手掛かりにしてゆきます。

プランするうえでの考え方の一つとしてシンプル住まいの中での行動を振り返り、その目的場所のそれぞれで便利なようにという合理性に基づくことが良かろうというものです。
したがって、目的を果たす場所たとえば洗面所には何が欲しいか、台所には何が欲しいか、便所には何が欲しいか、といった具合に建築主さんに質問を繰り返すのが入り口になっています。

ところが面白いのは住まいを生活の場としてだけとらえていない人もいらっしゃるということです。
「センス良く」ということを優先させる場合もあります。

最近面白いパターンが登場しました。
それは今までで最もおおらかな考え方です。
現実の生活に登場しなくなったものはとにかく大きな納戸がどこかにあれば、そこにつっこんどきます、というものです。
曰く「時間がたってあらためて昔の写真や持ち物が出てくると懐かしくて楽しいものですよ、処分が難しいからと何でも整理して捨てることを考えなくてもいいじゃないですか」という意見です。
言い得て妙!

小生のように写真でも記念品でも捨てるくらいなら最初から買わなきゃいいんだよ、というのはこの人に言わせれば世捨て人に写ってしまいそうですが、最近では整理という行為は住まいの中の見栄えを良くすることだけでなく、生活のある時点でのセクションを設けて自分そのものを整理整頓して次を思う行為なのだろうと。

知らず知らずも内に誰もが行っている行為ではないでしょうか?

住まいを新築するに当たって、表面的なことばかりでなく、過去を振り返ると収納スペースをどうするかのヒントが拾えるのではないでしょうか。
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